「山林付き古民家」とでもいいましょうか、我が家には家の土地に付属してきた山林、いわゆる「裏山」があります。
薪を使う暮らしをしたかったので、8年前の移住当初は家よりも山に注目して土地探しをしていた私たち。
照葉樹が多く、ふかふか落ち葉の絨毯が広がる「裏山」は、薪や焚つけの調達の場というだけでなく、大好きな癒やしの場所でもあります。
しかしこの8年で、何本かの大木の枝が家の屋根に差し掛かってきてしまいました。
万が一折れたりしたら、家の屋根が壊れてしまう!
そこで今回、木こり職の友人につないでもらい、下関市・長門市で活躍する合計3名の木こりさんに、それらの大木の特殊伐採をお願いすることに!
この記事では、大木の特殊伐採の依頼や費用の相場、さらに田舎暮らしでよくある裏山の維持管理についてのアレコレを、我が家のケースを元にご紹介します♪
山林付き古民家あるある!?大きく高くなりすぎた木が危険な理由

薪を使う暮らしをしたかった私達は、移住当時、家よりも山に注目していました。
裏山は落ち葉がふかふかの照葉樹林で、薪や焚付けを得たり、子どもの遊び場になったり…向津具半島らしいシイやカシなどの照葉樹の森で、昔から里山として生活に直結していた裏山。
薪や焚付けを得たり、子どもの遊び場になったり、森林浴や森遊びを楽しむ、癒やしの場所です。
移住したばかりの頃、もし倒れたら母屋の屋根に直撃しかねない大きな杉の木を、夫のマサーヤンがチェンソーで伐採したことがあります。
家と反対の方向へ倒れるように角度を計算しながら切れ目を入れ、最後は大きな音を立てて一気に倒れていきました。
当時2歳だった長女と私は少し離れた場所からその様子を見守っていて、木が倒れる瞬間の轟音と押し寄せる風圧の感覚は、今も鮮明に心に刻まれています。
薪の調達と維持管理のために、年間を通して適宜マサーヤンが伐採していましたが、木の成長は想像以上に早いもので、その頃は気にならなかった大木の枝が、ここ数年で私たちの住む離れの屋根にかかってきてしまいました。
家のすぐ近くの大木は、家を傷つけるリスクがあるため素人では手に負えません。
また、枝が屋根にかかるようになると、倒木の危険のほかにも家の維持に関わるさまざまなデメリットが出てきます。
高くなりすぎた木が屋根にかかると起こること
倒木による屋根や建物の破損
台風や豪雨、強風で木が倒れると、屋根や母屋そのものを直撃する恐れがあります。
特に古民家は瓦屋根や構造材が古くなっていることが多いため、修繕に高額な費用がかかります。
子育てに没頭?している間にいつのまにか大きくなっていった木々…。
安心して暮らすには、大きくなる前の伐採や剪定が大切だったなぁ〜と実感しました。
落ち葉・枯れ枝による雨樋や屋根の詰まり
木が屋根にかかると、日常的に落ち葉や枝が雨樋に詰まります。
秋だけじゃありません!年がら年中、ちょっと強い風が吹くと詰まってしまい、そこだけビシャビシャと雨が漏れるので、濡れてほしくないところが濡れたりします。
だから雨樋はちゃんと掃除しないと…とはいえ、強風が吹く度にすべての雨樋を掃除するなんて無理無理!!と適当にしていたら…
今回のリフォームにあたって設計士さんに家周りを見ていただいた時に、「雨樋に落ち葉が詰まると、雨水が外壁に触れたりハネてしまい、外壁が痛む。つまりは家の寿命を縮めてしまう原因になる。」ということを聞き、オーマイガ!ぼんやりしている間に築80年の古民家の寿命をさらに縮めてしまう行為をしていたことが判明…😱
日当たりが悪くなり、湿気が増える
木の影で屋根や壁がいつもジメジメ…。その部分には日光が当たらず常に湿った状態になりがちです。気づいたら苔やカビが生えていた、なんてことも。
古民家の命ともいえる日当たりや風通しが損なわれてしまい、結果として家の寿命を縮める原因に。
伐採・管理の難しさと費用負担
木が大きくなりすぎると、自分たちでの伐採は危険を伴うし、家屋を傷つける可能性があるため、専門業者に依頼するしかなくなります。
高所作業や重機が必要になり、数10万円単位の出費になることも。
我が家の場合も、結果として予想以上の費用がかかることになりました。
木の成長は意外と早いので、放置すればするほど手間と費用が増すため早めの対策が経済的です。
伐採を木こりさんに依頼→下見→見積。伐採費用の相場って?

下関市豊田町に住む木こりの友人に相談して、下見をしてもらいました。
母屋と離れに影響のある木を数えてみると、シイの木が3〜4本、ヒノキとカシがそれぞれ1本ずつ、さらに松とセンダンも1本ずつの、合計8本。


屋根だけでなく電線にかかる枝もあり、根元から倒せるような位置に立っていないため、ツリークライミングで少しずつ伐採する「特殊伐採」が必要とのことでした。
作業は特殊伐採の技術者を含めた3人がかりで2、3日!
「けっこう費用はかかると思うけど…いい?」
と友人に言われましたが、家を守るためには他に選択肢はありません。
高所作業車も必要になるかも?という話題も一時出ていましたが、クライミングでなんとかやってみてくれるとのことで、ざっくりとした予算を見積りしてもらいました。
まずは2日でできるところまでやってみて、残りをどうするかはその後検討するという、2段階に分けることにもなりました。
ネットなどで検索すると、伐採費用は大きく分けて次の2点で変わってきます。
① 木の大きさや環境による相場
高さ3~5m程度の小さな木であれば数万円で収まる場合もありますが、5mを超える大木になると安全確保や特殊技術が必要となり、10万円〜10万円になる。さらに、太さや枝ぶり、建物・電線との距離など周囲の環境条件によっても金額が大きく変動する。
② 作業者の日当相場
一般的に木の伐採における日当の相場は、職人1人あたり15,000円〜30,000円程で、高所作業を伴う特殊伐採では1人あたり1日35,000〜10万円と幅広く、作業の危険度や難易度によって金額が上下するため、同じ規模の木でも条件次第で差が出る。
つまり、伐採料金を左右するのは主に…
・樹高・幹の太さ
・作業場所の狭さや電線など障害物の有無
・作業の危険度(高所・斜面)
・重機や高所車を使用有無
・作業人数と日数
・伐採後の処分/運搬の有無
これらが組み合わさって見積りは大きく変動するようです。
我が家のケースでは、
・8本すべてが倒れたら屋根に当たる位置にある。
・8本中6本が10m以上の大木
・電線にかかっている大枝が何本もある。
・伐採した木の処分・運搬はなし(置く場所があるため薪に利用する。)
という内容を、ツリークライミングによる高所作業を伴う特殊伐採の技術者1名、他2名の合計3名で行う人件費と諸経費を見積してもらい、(1日目は3名の作業、2日目は2名の作業)その総額は約16万円でした。
ツリークライミング技術やロープを使う特殊伐採スタート!

というわけで、ツリークライミング技術やロープワークを使う特殊伐採が我が家で行われることになり、ちょうど夏休みということで子どもたちとワクワクしながらその日を待ちました♪
下関市豊田町在住で林業に携わっている友人・しんちゃん(山口さん)の声掛けで今回きてくださったのは、長門市内の「福ノ杜林業」の福永さんと、「かわしま林業」の河島さん。
(ちなみに、しんちゃんは伐採で出た木のコブなどを使ってお椀やお皿を作る”木地挽き”の作家活動もしています。屋号は「唄蛙」Instagramはこちら!)
高所作業の資格を持っている福永さんが木に登り、他の2人と連携して家や電線に当たらないように太い枝を落としていき、最終的に幹の部分を伐採。
伐採した木は人が1人でなんとか運べるくらいの長さに切って隅に積み上げてもらい、後に薪として利用します。
伐採した木を処分しなければならない場合は、処分費用がかかることになりますが、我が家は幸い敷地が広いので置いておけますし、薪として最高の木ばかりなのでとても助かります。(薪にするまでの作業も膨大ですが…!)
木こりさんによる林業の仕事を安全な場所から見学・感動♪

その後、やはりもう1日の作業が必要とのことで、別日に3日めを敢行。
家の屋根を脅かす大木はすっきりと伐採され、安心感に包まれました…(^o^)
真夏の猛暑の中、作業は8時〜17時まで、2日間チェンソーの音が鳴り響きました。
家の中でじっとしていてもうだるような暑さなのに…木こりさんの体力ってすごすぎる!!
ツリークライミングの技術で高所に登る福永さんと連携して、グラウンドでローブやチェンソーを操るしんちゃん&川嶋さんのプロのチームワークに惚れ惚れ。
林業のお仕事の様子を子どもたちと見学できたのは、私達家族にとってとても貴重な体験となりました。
結局いくらかかった?3日間の特殊伐採の総額とは

最終的に伐採は3日間かかり、総額は23万円になりました。
正直、下見・見積前は個人的な感覚で「このくらいでできるんかな?」と、もう少し安い金額を予想していた私。
見積が出たときには驚きましたが、実際に木こりさんたちのお仕事を目の当たりにして、その高度な技術と危険な作業に圧倒されるとともに納得。
命がけの作業であることを考えてもこの金額は妥当だし、家を守るためには必要な出費でしたね。
今回のケースでは伐採した木の処分が必要なかったためか、請求額もほぼ見積額と同じで、予想外の追加費用も発生せずに作業を終えることができました。
これからは木が成長しすぎる前に、家の周りの管理をしっかり行っていくぞーっと心に決めた私達夫婦です(^^)
薪は金なり!? 幸せな薪生活のための、薪仕事のこれから

さて、かなりの量の薪が裏山に大量に横たわっています(笑)。(∩´∀`)∩ワーイ
熊野に住んでいた頃〜移住した頃までは、薪生活をとにかくやってみたい時期で、お風呂もお米を炊くのも毎日薪でまかなっていた私達。(マサーヤンはコーヒー焙煎も薪でやってたね…!)
だからガス代は相当安かったですね…。(熊野時代はガス契約していませんでした。)
2人目の子が生まれてついに炊飯器を買った時は、「やっぱ便利だなー♪予約機能すげぇ。」と思ったものです(笑)。(元は超現代住宅の実家で育ってます、念の為、笑)
今年からは住んでいる建物にお風呂ができる予定(まさかのユニットバス!)なので、日常的に薪を使うのは冬の薪ストーブや、たまに子どもたちとする庭での焚き火のみになりそうです。
でも、民泊でお泊まりのお客様で薪風呂を沸かす体験を希望される方や、追い焚きをする場合は薪を使うので、ご用命くださいね!
また、いつか裏山に露天風呂を作り、テントサウナを導入したいという計画?もあります♪(お楽しみに!)

自然のエネルギーを取り入れられる、火のある暮らしをしたくて田舎に移住する人も多いと思います。
薪を割るときの手ごたえや、薪が燃える様子や香りに癒やされたり、遠赤外線で調理できる喜びなど、火のある暮らしの魅力はたくさん。
それでも薪仕事はやっぱり大変で、玉切りに薪割り、積み上げる作業…などなど、薪ストーブだけならまだしも、毎日の薪風呂の消費に追いつく量の薪を作るとなると、アラフィフ子育て真っ最中で働き方も変わってきた私達にとっては、楽しさよりも辛さを感じる日が多くなっていました。
なので今年からは便利な現代のお風呂を導入したりするなど生活スタイルを変え、ガスでも薪でもどちらも使える、ハイブリッドで無理のない暮らしにシフトチェンジします♪
子どもたちが巣立って、いつか「なんだか今日は暇だなぁー」とか思う日が来たら、また薪風呂を再開したくなるかもしれません?(笑)。

よって、今年の冬に日常的に薪を使うのは、薪ストーブのみ!
去年マサーヤンが伐採した木を薪にしながら(the 自転車操業♪)、楽しく暖かく過ごしたいです。
焚き付け用の小枝や杉葉拾いは、山で遊びながら子どもたちも手伝ってくれます。
同時に、今回伐採した木も薪にして、来年以降のためのストックにしていくぞーっ。
憧れの、薪棚ズラリ!できるかな…?(笑)
去年覚えたてのチェンソーはまだ慣れませんが、今年はチェンソーの刃の研ぎ方も教えてもらって機械ともっと仲良くなりたいですね。
倒した木々へ感謝しながら、ぼちぼち薪作りをしていきたいと思います。
[まとめ]家の安全を守るための大木伐採と、その先の薪生活

家の近くに伸びすぎた大木の伐採は、専門の職人である木こりさんによる3日間の大仕事となりました。
縁あってこの裏山を気にいり、家と一緒に手に入れた森。
木の伐採だけでなく草刈りなど、維持・管理にはかなりの時間と労力を費やしますが、それと引き換えに得ることができる幸せ体験とのバランスをとりながら、取り組んでいきたいです。
上の写真は何年か前に夫マサーヤンが切って整えていたモミジですが、もう雨樋にかかっているので、そろそろ枝を切らないと…
うかうかしていると、これもいつのまにか大木になっているかもしれません(゚∀゚)
古民家についてくる裏山あるある!?「いつのまにか大きくなった木」の巻、早め早めの剪定・伐採を習慣化していきたいですね!
最後に、今回真夏の猛暑に伐採をしてくだった山口さん(しんちゃん)、福永さん、河島さん、本当にありがとうございました!!!


